オリーブオイルと健康
オリーブオイルが人体に無害であることは、地中海地方で数千年にわたり食用に使われてきたことからも明らかです。また、一価不飽和脂肪酸(オレイン酸)を初めとするオリーブオイルの成分の医学的効果が科学的に証明されてきています。とくにバージンオイルは、オリーブの果肉から絞られたままの「ジュース」であることから各種微量成分をそのまま残しており、そうした成分が画期的な医学的有効性を持つことも確認されつつあります。
胃腸にやさしい
オリーブオイルは胃に最も負担をかけない油脂であることが、他の食用油との比較研究によって明らかにされています。また、胃炎および胃・十二指腸潰瘍の改善に効果を発揮するという研究成果も報告されています。さらに、朝の空腹時にスプーン1,2杯のオリーブオイルを摂れば慢性便秘の解消に役立ちます。
消化・吸収を助ける
食物栄養の消化・吸収には肝臓で作られた胆汁が使われます。胆汁は胆嚢によって胆管から十二指腸に送られますが、オリーブオイルは胆嚢と胆管の運動を刺激することによって消化・吸収を促進するうえ、胆石を予防する効果があることも指摘されています。
子供の健全な成長に役立つ
オレイン酸は子供の骨格の発育および骨のミネラル化(骨組織へのカルシウムの沈着)を促進します。また、乳児の栄養においてリノール酸とリノレン酸のバランスが崩れると脳組織の発達などに悪影響がありますが、オリーブオイル中の両脂肪酸の構成比は乳児の理想的な栄養食物である母乳に似通っているため、離乳食に安心して使用できます。
老化を防止する
オリーブオイルにはリノール酸、リノレン酸、抗酸化物質がバランス良く含まれているため老人性痴呆症や皮膚の老化の予防になります。またオレイン酸が骨からのカルシウム喪失を抑制するため骨粗しょう症の予防にもなります。さらに、最も消化・吸収されやすい油脂であることから、消化器官の機能が低下した高齢者でもビタミン・ミネラルなどの栄養素を容易に吸収できます。
動脈硬化を予防する
オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は、いわゆる悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロール値を上げて動脈硬化を予防します。またバージンオイル中のビタミンE、ポリフェノールなどの抗酸化物質も動脈硬化を予防します。したがってオリーブオイルの常食により狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などを防ぐことができます。
糖尿病を改善する
糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンの作用が不足し、体内で栄養素の利用(代謝)が正常に行われない状態のことで、脳梗塞や心筋梗塞など様々な合併症の原因となります。インスリンの作用改善のための食事療法では、一般に脂肪の総量をを減らすことが奨励されていますが、最近の研究では、オレイン酸を中心として比較的高いレベルで脂肪を摂るほうが効果的であり、患者にも受け入れられやすいとされています。
さらに進むオリーブオイルの研究
オリーブオイルの医学的効用についての研究は世界的な規模で進められています。最近では乳癌の予防効果に関する研究成果も発表されています。